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味の素公式Xで商品ラベルがAI加工で崩壊、謝罪に発展した理由

味の素の公式X投稿で「ほんだし」のラベル文字がAI加工により崩れ、謝罪に発展しました。実写写真がなぜAIで壊れたのか、その背景と中小企業が取り入れるべき確認体制を解説します。

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AI活用画像生成AISNS運用ブランド管理中小企業
味の素公式Xで商品ラベルがAI加工で崩壊、謝罪に発展した理由

ラベルが溶けた。

味の素の公式レシピサイト「味の素パーク」がX(旧Twitter)に投稿した画像で、看板商品「ほんだし」のラベルと文字の一部が崩れて表示され、SNS上で騒ぎになりました。同社はこの投稿について「ご不快な思いをおかけし誠に申し訳ございません」と謝罪する事態に至っています。出典:ITmedia AI+

投稿は14日、「ほんだし」を使っためんつゆのレシピを紹介する内容でした。ごく普通の販促投稿だったはずが、添付された画像を見たユーザーから「AIを使っているのでは」という指摘が相次ぎ、瞬く間に拡散する結果になりました。

なぜ実写がAIで壊れたのか

味の素の説明によれば、元になった画像は実写写真でした。しかし「明るさ・背景の変更などを行った」ためにAIによる画像加工にかけたところ、ラベルや文字が崩れてしまった状態のまま公開されてしまったといいます。味の素自身も加工前とみられる写真をあわせて公開し、「実写写真をAIにて明るさ・背景の変更などを行った結果、文字やラベルが崩れてしまった状態で公開してしまいました」と経緯を説明しています。

この症状は、画像生成AIや画像編集AIの技術的な弱点として一般に知られているものと重なります。写真全体の雰囲気やトーンを調整するのは得意な一方、ラベルの文字やロゴのように「正確な形を保ったまま存在しなければならない部分」は苦手とされ、背景をぼかしたり明るさを整えたりする過程で、文字が崩れたりロゴがにじんだりする現象が起こりやすいと言われています。今回のケースも、ちょっとした見栄え調整のつもりが、商品の顔であるラベルを直撃してしまったと見られます。

悪意や捏造ではなく、日常的な「ちょっと見栄えを良くしたい」という加工作業の延長線上で起きた事故だった点は、多くの企業にとって身近な教訓になります。

ブランドの顔ほどAIの粗が刺さる

SNS上では「自社製品なら写真を撮ればすぐだろうに」「自社製品のラベルやキャッチコピーがグジャグジャに潰れてるのって、なんか思わないもの?」といった批判的な声が上がりました。この反応の強さは、崩れた対象が「その辺の背景」ではなく、企業が最も大切にしているはずの自社商品のラベルだったことに起因します。

背景の木の枝が少し不自然でも誰も気にしません。しかし商品名やロゴ、パッケージデザインは、企業がブランドとして積み上げてきた信頼の象徴です。そこにAIの加工ミスが出てしまうと、単なる技術的な不具合ではなく「自社の顔さえ自分たちで確認していないのでは」という不信感に直結します。ロゴやラベルは企業がブランドとして築いてきた信頼の中核そのものであり、そこが崩れると企業全体の信頼性が疑われてしまいます。

味の素はこの点について「確認が不足しており大変申し訳ありません。再発防止に努めてまいります」とコメントしています。技術トラブルというより、公開前の確認プロセスの欠落こそが本質だったと自ら認めた形です。

中小企業がすぐ取り入れたい確認の仕組み

大企業でさえ、公式SNSの一投稿で自社の看板商品ラベルの崩れを見逃してしまいました。人手も専門部署も限られる中小企業にとって、これは「自分たちにも十分起こり得る話」として受け止める必要があります。販促画像にAIを使う場面が増えている今、次の3点は最低限、業務フローに組み込んでおきたいところです。

  • ロゴ・ラベル・商品名など「文字を含む要素」がある画像は、AI加工後に必ず拡大表示で目視確認する。背景や色味は多少崩れても気づかれにくいですが、文字情報の崩れは真っ先に指摘されます。
  • 加工前の元画像を社内で保管し、いつでも比較できるようにしておく。今回味の素が加工前の写真を公開して経緯を説明できたように、元画像との比較は説明責任を果たす上でも役立ちます。
  • 公開前チェックを「投稿担当者一人」に任せない。担当者以外の第三者が一度目を通す、ダブルチェック体制を簡易でも作っておくことで、確認不足による事故を減らせます。

AIによる画像加工は、明るさ補正や背景差し替えなど、本来は作業を効率化してくれる便利な道具です。しかしその便利さは、自社を象徴する要素を扱うときほど落とし穴になり得ます。効率化のためにAIを使うこと自体は問題ではなく、公開前に人間の目でひと手間かける確認体制こそが、企業の信頼を守る最後の砦になるということを、この一件は静かに物語っています。

参考リンク:https://www.itmedia.co.jp/aiplus/article/2608/17/2000000564/

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